予期せぬ妊娠を避けるために用いられる「アフターピル」。コンドームが破れた、避妊に失敗したなど、緊急時に頼りになる薬として認知が広がっています。
しかし、どこで買えるのか、価格はいくらなのか、副作用や正しい使い方は意外と知られていません。
本記事では、アフターピルはどこで買えるのか、アフターピルの注意点まで詳しく解説します。緊急避妊について不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
アフターピルはどこで買えるのか?
アフターピル(緊急避妊薬)は、医師の処方が必要な薬です。薬局やドラッグストアなど市販では購入できません。主な購入先は以下の通りです。
- 産婦人科・婦人科クリニック
もっとも一般的な入手方法です。診察を受け、その場で薬を処方してもらえます。 - オンライン診療
最近では、スマホやパソコンを通じたオンライン診療サービスが増えています。診察後、薬を自宅へ郵送してくれるサービスも。 - 一部の薬局
薬剤師の管理下で処方箋をもとに受け取れる場合もあります。
海外通販で購入できるという情報もありますが、偽造薬や品質管理の問題が多いため推奨されません。
アフターピルの価格帯
アフターピルの価格は、処方される薬の種類やクリニックによって異なります。主な目安は以下の通りです。
- レボノルゲストレル錠(ノルレボ®など)
約8,000円〜15,000円 - ヤッペ法(低用量ピルの組み合わせ)
約3,000円〜7,000円
オンライン診療の場合、診察料や送料が別途かかる場合があります。
アフターピルの特徴
アフターピルは、性行為後に服用することで妊娠を防ぐ薬です。特徴は以下の通りです。
- 排卵の抑制、遅延作用
- 受精卵の着床を防ぐ効果
- 性行為から72時間以内の服用が推奨
- 早く飲むほど効果が高い(24時間以内なら約95%の避妊効果)
ただし、既に着床した妊娠を中断する作用はありません。
アフターピルの使い方
服用は非常にシンプルです。
- 性行為後、できるだけ早く医療機関を受診
- 医師の診察を受け、説明を聞く
- 1回1錠を水で服用(レボノルゲストレル錠の場合)
一部の方法(ヤッペ法)では、一定時間をあけて2回服用する場合があります。
アフターピルを飲むタイミング
服用のタイミングが重要です。
- 性行為後72時間以内(できるだけ早く)
- 24時間以内の服用が最も効果的
- 吐き気で嘔吐した場合、2時間以内なら再服用が必要
時間が経つほど避妊成功率は下がるため、迷わず早めに受診しましょう。
アフターピルに副作用はないのか?
副作用は個人差がありますが、次のような症状が見られる場合があります。
- 吐き気・嘔吐
- 頭痛
- めまい
- 下腹部痛
- 不正出血
- 倦怠感
いずれも一時的なもので、数日でおさまることが多いです。ただし、強い症状が続く場合は医師に相談してください。
アフターピルを常用するとどうなるのか?
アフターピルは緊急時のみ使用する薬です。常用すると以下のリスクがあります。
- ホルモンバランスの乱れ
- 月経周期の不安定化
- 予期せぬ不正出血
- 将来的な排卵障害の可能性
避妊はコンドームや低用量ピルなど、計画的な方法を基本とし、アフターピルは非常手段として考えましょう。
アフターピルのメリットやデメリット
メリット
- 緊急時に高い避妊効果を発揮
- 服用が簡単
- オンライン診療で入手可能
デメリット
- 時間制限がある
- 副作用のリスク
- コストが高い
- 常用不可
アフターピルとは? – 妊娠を回避する緊急の選択肢
アフターピルとは、避妊に失敗してしまった、または避妊ができなかった性行為の後に服用することで、妊娠を回避するための緊急避妊薬です。性交後、できるだけ早く服用することで高い避妊効果を発揮します。
主なアフターピルの成分は、黄体ホルモンである「レボノルゲストレル」や、プロゲステロン受容体モジュレーターである「ウリプリスタル酢酸エステル」です。
これらの成分が、排卵の抑制、受精の阻害、子宮内膜の変化などを引き起こし、妊娠の成立を防ぎます。
日本で一般的に処方されているアフターピルは以下の2種類です。
- レボノルゲストレル(LNG)配合錠(ノルレボ錠など):性交後72時間(3日)以内に服用することで効果を発揮します。
- ウリプリスタル酢酸エステル(UPA)配合錠(エラワン錠など):性交後120時間(5日)以内に服用することで効果を発揮します。
どちらのタイプも、服用までの時間が短いほど高い避妊効果が期待できます。
アフターピルを飲めば絶対に妊娠しない? – 知っておきたい避妊効果の真実
「アフターピルを飲んだからもう安心!」と考えている方もいるかもしれませんが、残念ながらアフターピルを服用したからといって、100%妊娠しないわけではありません。
アフターピルはあくまで「緊急避妊薬」であり、その効果は性交後の時間経過や個人の体質によって異なります。
一般的に、レボノルゲストレル配合のアフターピルは、性交後72時間以内の服用で約85%程度の避妊効果があると言われています。
ウリプリスタル酢酸エステル配合のアフターピルは、性交後120時間以内でも比較的高い避妊効果が期待できますが、それでも確実な避妊を保証するものではありません。
なぜ100%ではないのか?
- 服用までの時間: 服用が遅れれば遅れるほど、避妊効果は低下します。
- すでに排卵済みの場合: アフターピルは排卵を抑制する作用がありますが、すでに排卵してしまっている場合には効果が期待できないことがあります。
- 個人の体質: 薬の吸収や代謝には個人差があります。
- 吐き戻し: 服用後、嘔吐してしまった場合は、薬の成分が十分に吸収されず効果が得られない可能性があります。その場合は、すぐに再服用が必要になることがあります。
アフターピルを服用したからといって過信せず、もし予定生理が来ない場合は、必ず妊娠検査薬で確認し、必要であれば医療機関を受診しましょう。
アフターピルは保険適用される? – 費用と入手方法について
現在、日本においてアフターピルは保険適用されません。したがって、全額自己負担となります。
費用は医療機関によって異なりますが、一般的に以下の費用がかかります。
- アフターピル代:約5,000円〜15,000円程度(薬の種類によって異なります)
- 診察料:約2,000円〜5,000円程度
合計で10,000円〜20,000円程度の費用がかかることが多いです。
アフターピルの入手方法
アフターピルは医師の診察と処方が必要です。以下の医療機関で処方してもらえます。
- 産婦人科:専門医がいるため、安心して相談できます。
- 婦人科クリニック:比較的受診しやすいでしょう。
- 一部の総合病院の婦人科
近年では、オンライン診療に対応しているクリニックも増えており、自宅からでも診察を受け、アフターピルを処方してもらえるケースもあります。
緊急性が高い薬のため、できるだけ早く受診できる医療機関を探しましょう。
アフターピルを飲むことで起こる体の変化
アフターピルを服用すると、個人差はありますが、いくつかの体の変化や副作用が現れることがあります。
主な副作用
- 吐き気・嘔吐:最もよく見られる副作用です。服用後数時間で現れることが多いです。
- 頭痛:締め付けられるような頭痛を感じることがあります。
- 倦怠感:体がだるく感じる場合があります。
- 眠気:普段よりも眠気を感じることがあります。
- 腹痛:下腹部に軽い痛みを感じることがあります。
- 不正出血:生理ではないのに少量の出血が見られることがあります。これはホルモンバランスの変化によるものです。
これらの副作用は一時的なものがほとんどで、通常は数日以内に治まります。
副作用への対処法
- 吐き気・嘔吐:
- 服用後2時間以内に嘔吐してしまった場合は、薬の成分が十分に吸収されていない可能性があるため、すぐに医療機関に連絡し、再服用について相談してください。
- 吐き気がひどい場合は、事前に吐き気止めを処方してもらえることもあります。
- 服用後は安静にし、消化の良いものを摂取するように心がけましょう。
- 頭痛・腹痛: 市販の鎮痛剤を服用しても問題ありません。
- 倦怠感・眠気: 無理せず安静に過ごしましょう。
もし副作用が非常に強く、日常生活に支障をきたすような場合は、我慢せずに医療機関に相談してください。
アフターピルと生理の関係 – いつもの生理はいつ来る?
アフターピルを服用すると、ホルモンバランスが一時的に変化するため、普段の生理周期に影響が出ることがあります。
アフターピル服用後の生理
- 予定より早く生理が来る:服用後3日〜1週間程度で出血(消退出血)が見られることがあります。これは、子宮内膜が剥がれ落ちることで起こる出血で、生理と似ていますが、厳密には生理とは異なります。
- 予定通り生理が来る:特に変化なく、通常の生理予定日に生理が来ることもあります。
- 予定より遅れて生理が来る:ホルモンバランスの変化により、生理が数日〜1週間程度遅れることもあります。
最も重要なのは、「次の生理がいつもの生理予定日までに来ない場合」です。
この場合、アフターピルの避妊効果が十分ではなかった可能性も考えられるため、必ず妊娠検査薬で確認するか、医療機関を受診してください。
不正出血と生理の見分け方
アフターピル服用後、少量の不正出血が見られることがありますが、これは生理とは異なります。
生理は通常、より量が多く、数日間続きます。出血の量や期間、色などがいつもと違うと感じた場合は、不安を抱えずに医療機関に相談しましょう。
アフターピルは万能薬ではない – 避妊の選択肢と性感染症予防
アフターピルは緊急時の避妊手段としては非常に有効ですが、あくまで緊急避妊であり、継続的な避妊方法ではありません。また、性感染症(STD)を予防する効果はありません。
望まない妊娠を確実に避けるためには、日頃からの避妊が不可欠です。
主な避妊方法
- 低用量ピル:毎日服用することで高い避妊効果が得られ、生理痛の緩和や生理周期の安定などの副効用も期待できます。
- コンドーム:安価で手軽に利用でき、性感染症予防にも有効です。
- 子宮内避妊具(IUD/IUS):一度装着すれば数年間避妊効果が持続します。
- 避妊パッチ:皮膚に貼るタイプの避妊薬です。
これらの避妊方法を正しく理解し、ご自身に合った方法を選択することが大切です。避妊について不安がある場合は、医療機関で相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。
また、性感染症は自覚症状がないまま進行することもあります。性行為の際には、必ずコンドームを使用し、定期的な検査を受けるなどして、性感染症の予防にも努めましょう。
アフターピルの注意点
- 服用タイミングを厳守
- 副作用への理解が必要
- 服用後も生理が来ない場合、妊娠検査を行う
- 性感染症は防げないため、コンドーム使用が重要
- 信頼できる医療機関で処方を受ける
まとめ
アフターピルは、避妊に失敗したときの最後の手段として有効な薬です。
購入には医師の診察が必要で、早く服用するほど効果が高くなります。ただし、常用は体への負担が大きいため、計画的な避妊方法と併用することが大切です。
「どこで買えるの?」「いくらかかるの?」「副作用は?」と不安に思う方も多いですが、正しい知識を持つことで冷静に対応できます。
いざというときのために、この記事を参考に情報を把握しておきましょう。